どのような仕事をされていますか。
居宅介護支援事業所でケアマネジャーをしています。ご自宅で生活されている要介護・要支援の方の担当ケアマネとして相談を受け、その方のケアプラン(介護サービス計画)を作成して、サービスの利用調整を行う仕事ですね。現在はおおむね40名ほどのご利用者様を担当しています。
勤務形態はどのような形ですか。
月曜から金曜まで、8:30〜17:30で勤務しています。土日は休みです。
介護に関するこれまでのキャリアを教えていただけますか。
元々は新卒から医療事務の仕事をしていました。結婚して子どもが生まれるタイミングでいったん退職して、専業主婦を10年以上していて。10年くらい前に、少し家事・育児に余裕がでてきたタイミングで、訪問介護の仕事を始めたんですね。
といっても当時は空き時間でスポット的に働く程度でしたけれど。それから、その時々の生活状況に合わせた働き方で、ずっと介護の仕事に携わっています。小規模多機能型サービスの介護スタッフだったり、役所の要介護認定調査員だったり。フルタイムで働くようになったのは今の職場に来てからなので、ここ2年ほどですね。
徐々にとはいえ、1日8時間勤務の生活に「復帰」するのは大変ではなかったですか。
えーと、ものすごく大変でした(笑)。自分の生活ペースを掴むのも、家事の分担を見直したりするのも。 この1年くらいでやっと慣れてきました。
職場環境はいかがですか。
人間関係については、仕事のなかで、難しい支援ケースに直面したり、壁にぶち当たることがあっても、他のケアマネや包括のスタッフが手を差し伸べてくれるのが、本当にありがたいし、心強いですね。
同じ職場のなかに圏域を担当する地域包括支援センターがあって、すぐ相談に乗ってもらえる安心感はとても大きいです。 ハード面についても快適に働かせてもらっていて、不満はないですね。建物もきれいですし。
ご利用者様のお宅を訪問するのに、毎日のように住宅地のほそーい道を車で通っていますが、運転があまり得意ではない私に配慮をいただき、軽自動車のなかでも特に小さくて乗りやすいタイプの車両を割り当ててもらっています。
ケアマネジメントの仕事のどういった部分に喜びを感じますか。
なんでしょう…その人の支えになりたいと思って仕事していますが、どれだけ力を入れて手厚い支援をしたとしても、ご本人がそれを望んでいない場合もあるんですよ。「ありがとう」と口で言っていても、心の内は違ったりして、本当にどう思っているかは分からない。だから、なるべく嘘をつきにくい表情や仕草を観察するようにしています。
結果的に、少しでも安心した表情や態度がみられたときは、良かったなあと思いますね。
大変なことがあれば教えてください。
本当にお一人お一人、まったく違う事情を抱えて生活されているので、自分ひとりでは支援の糸口を掴めないことがあります。
そういう時は包括に相談したり、他のケアマネと情報共有しながらアプローチを探ったりしています。 それから、看取りケアの問題。私たち介護事業者は、ある意味、日々の仕事のなかで、人の死というものに慣れていく部分もありますよね。
でもやっぱり、人の死、特に身近な人の死に向き合うというのは並大抵のことではなくて。「在宅で看取る」が必ずしも正義ではないので、一度そういう方針を立てたとしても、ご家族のその時々の気持ちに沿って、柔軟に方針転換していけるよう、サポートしていくことが大事だと思っています。
相談支援において、心がけていることはありますか。
基本ですが、本人・家族の想いをしっかり聞き取り、その想いに寄り添って支援するということを常に意識しています。それと、自分ひとりで動かない、決めないということですね。
ケアマネの自分の意見だけだと視野が狭くなってしまうので、ご家族やサービスを直接提供している事業所さんと相談しながら支援を進めるようにしています。 個人的に気をつけているのは、支援過程のなかで意識的に線を引くということでしょうか。
というのも、私、けっこうご利用者様に感情移入したり、気になることがあると深く調べて突き進んでしまうところがあって。結果的に消耗してスムーズに支援を進められない、ということがあってはいけないので、バランス大事だな、と思っています。なかなかうまくいかないこともありますけどね。
穏やかそうに見えて、熱いハートを持っている方という印象があります。
(隣の席のケアマネジャー) 本当にそう!あのね、こんなにご利用者様に親身になって相談に乗ってくれるケアマネさん、本当になかなかいないですよ。私、自分が利用する立場なら、担当してほしいって思いますもん。
恥ずかしい(笑)。でもありがとうございます。
休みの日はどのように過ごされていますか。
子どもの部活の送り迎えして、飼っている犬と猫の世話して、家のことして…結構バタバタしてます(笑)。
犬も猫も飼われているんですね!
犬はちょうど専業主婦してた頃に飼い始めたので、もう15歳くらい。猫は家族が拾ってきて、3年くらいになります。
お年寄りの方もそうですけど、犬も高齢になってきて、褥瘡ができたりするんですよね。「栄養をしっかりとる、こまめな体位交換、清潔を保つ」という褥瘡ケアの基本を、我が家の犬に実践しています(笑)。
入職を検討されている方に向けてメッセージをお願いします。
ケアマネジャーって、横の繋がりが薄くなりがちというか、一人ひとり走っているイメージがあるかもしれません。基本的には一人のご利用様を担当するケアマネは一人なので。でも、やっぱり色んなケースがあるなかで、ケアマネ同士が協力して、相談し合いながら、ご利用者様との支援関係を築いていくのが一番いいと思うんですよね。
大岡居宅はそれができる職場なので、安心して働かせてもらっています。資格をとって初めての現場がここというスタッフもいるので、実務未経験の方も、もちろん経験豊富な方も、一緒に頑張りましょう。