ぬくもり福祉会たんぽぽ

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会長挨拶

司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』は、「まことに小さな国が、開花期を迎えようとしている」という書き出しで始まります。私がこの小説に惹かれたのは、若者たちがこれまでの価値観を変えて外国の文献や文化を吸収し挑戦していく姿が、どこかたんぽぽの創世記と重なったからです。歩み始めてから30年、たんぽぽ理念である「困ったときにはお互いさま」の精神で、活動してまいりました。 この理念が間違っていなかった、という思いを強くしたのが、平成29年3月17日に行ったたんぽぽ30周年記念式典、及び記念祝賀会の時でした。私は御来賓の挨拶を受けながら、30年前荒波に漕ぎ出した小船が、今は250名の職員やご利用者様を乗せた「たんぽぽ号」となり、太平洋をゆったりと航海している雄姿を、脳裏に刻みながら、皆様に感謝しておりました。

人間は、過去の歴史から、負の財産も含めて学び、その学びから未来への新しいレガシーを作っていくのです。たんぽぽではこの30年間に、いろいろな立場の方と交じり合い、お互いを認め合いながら、新しい福祉文化を作ってまいりました。まさに人間福祉の解放です。

その考え方の一つが、介護(リハビリテーション=生活機能の回復)から、健康(活動と参加)へとincentive、すなわち動機づけを変えていくと、楽な気持ちで違った自分に出会えることができたのです。 たとえば幸せの度合いも、人によって違うように、健康というとらえ方も人それぞれ違っていいのです。

さあ、これからのあなたの健康人生、どんなドラマが待っているでしょうか?でもドラマは一人では生まれません。デイサービスに通って来る仲間や職員との語らいを通して、また新しい自分に挑戦していく中で、時にはショートステイで一夜を過ごす仲間との中で、ドラマが生まれてくるのです。

その導き役が職員です。いかにしてご利用者様を健康で楽しい人生へと導くことができるか、人生の設計者になり得るか、職員の人間力にかかっているのです。そのための職員研修にも力を注いでいます。

これからの変動する社会を見据えて、「福祉が経済をリードする、人間力で勝負」というスローガンを立てました。何故なら、いかにAIすなわち人工知能を駆使した時代がやってこようとも、福祉の仕事は人間力で勝負するしかありません。精神的豊かさを共有し、心を通い合わせてお互いに喜び合う福祉の世界に、新しい福祉文化のレガシーをご利用者様、そのご家族皆様、地域社会の方々と一緒に築いてまいります。

最後に、たんぽぽのホームページにアクセスしてくださった方々、ありがとうございました。

  桑山 和子 たんぽぽ夏まつりで談笑する桑山会長

ぬくもり福祉会たんぽぽ 会長

桑山 和子

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